
イタリア人は肉が好きです。(海沿いは魚が多いですが)1990年後半辺りからフィレンツェの様な内陸でも魚介類をそれ以前に比べて多く食べる様になりましたが、それでもスーパーの生鮮売り場では肉類が圧倒的なスペースを持っています。その肉類の中でも牛肉が全体の半分以上、次が鳥類(鶏、七面鳥、カモ、うずら、他)、豚肉とウサギと言った順です。日本だと脂身が多少入っている方が好まれる傾向にありますね。豚肉のロースも端に脂部分が残してありますね。美味しいお肉は脂も甘みがあります。しかし、イタリア人は脂身は避ける傾向にあります。(生ハムの脂身や燻製のラードは好まれます)豚のロースも脂身は切り落として売られています。牛も脂部分はTボーンステーキ用以外は脂身が落とされています。鶏肉にいたっては皮も剥がされています。何故、ここまで脂を避けるのか?ダイエットや健康の為なのか?人に依って意見は異なる様ですが、結局のところは”脂身が嫌い”(わかりやすい)につきる様です。
イタリアにある和食のレストランに友人と一緒に行った際、友人は鳥の照り焼きを注文しました。和食での鳥の照り焼きですから、皮の部分があり美味しそうに皮をパリパリに焼かれていました。友人はその皮を全て外して食べていました。”お前皮が美味しいんだよ”と言ってやると、”嫌いなんだ”てな具合です。
日本の和牛は人気です。(2024年現在、和牛は世界中で好評です)和牛を扱った和食レストランは人気です(すき焼きが大好評。和牛の旨さとすき焼きの甘い醤油たれが人気の秘訣)。個人的には、甘みのある和牛の脂は好きです。日本でも高価な和牛なのでイタリアだと超高価な牛肉になります。スーパーに行くとイタリア各産地の牛肉、他の欧州からの牛肉、ブラックアンガス、そして和牛。和牛は桁違いに値段が高く、食べた事がない人がその値段を見ると冗談だと思う程に高価です。それでもミラノ中心街にあるスーパーだと売れて行きます。知っている人が増えているんだと思います。

イタリアにもご当地牛と言うのがあります。最も有名なのが”キアナ牛(キアニーナ)白い大きな牛です。トスカーナ料理のビステッカフィオレンティーナは、キアナ牛の網焼きが実に美味しいです。フィレンツェに行くと多くのレストランでビステッカと呼ばれるTボーンステーキが食べられます。しかし、実際にキアナ牛を扱っているところは少数です。理由は高価だからです。大体、2人前からの注文となります。€/kg となるところが多いです。骨がついての重さなので500g程度なら肉の部分は300gもありません。脂分が少ないので300gでもヘビーと感じないと思います。有名なところでは、キアナ牛を独自の方法で熟成させて焼き上げます。調味料はシンプルで基本的には塩をこすりつけて網焼きです。従って、肉の旨味(塩も)の差が出ます。焼き加減は、日本人だと中が少し赤い程度のミディアムかミディアムレアー程度が多いですね。イタリア人は、サングエ(血)と言って中は温かいが生に近い焼き加減が好みです。フィレンツェにあるTorattoria Sostanzaは、世界中からビステッカを食べに来る名店です。(予約必須で時間制)期待を裏切りません。イタリアに来たばかりの頃は、中々この中が生に近いサングエのビステッカが苦手でした。見た目に臆していましたね。でも、大分年数が経て、逆にサングエでなければビステッカが食べられなくなっていました。習慣と言うのは恐ろしいものですね。イタリア人は、サングエがビステッカとして食べるのに最高だと思っています。しかし、食べ方なんて自分の好みで良いのだと思います。カチカチに焼いてもそれが好みであればそうしてもらえばいいのです。何も地元に合わせることはないのですよね。長年イタリアで暮らしていれば、味覚もイタリア人的になりますが、短期の旅行で来てまでイタリア人の嗜好にあわせる必要はないと思います。”カチカチ焼きなんて肉の旨味がなくなっちまうよ”なんて言ってくるウエイターもいますが、”それが好きなんだ”と突っぱねればいいのです。
イタリアに来られたら是非一度は、ビステッカフィオレンティーナを試して下さいね。注文の仕方としては、2名でお二人ともに小食なら前菜とパスタを1人前シャアしてビステッカを500g位(大きな骨込みの重さ)それと付け合わせにサラダを頼まれると丁度よいのではないでしょうか。焼き加減は何も言わなければ大体ミディアムレアーで出てくると思います。いい加減なところは、レアーで頼んでも焼きすぎのところもあります。(肉が小さいと焼き過ぎになりやすいです。従って、骨付きで500g~)

ビステッカの味は至ってシンプル 塩と胡椒のみ。









































