先日、急用が出来て日本へ一時帰国していました。30年ぶりに南回りでカタール航空を利用してみました。カタール航空は現在最もホットなエアラインと言う事でネットでも頻繁に取り上げられています。特に、ビジネスクラスは、シート部門で1位を獲得しました。
ミラノ マルペンサ空港はコロナの影響で予想通りガラガラです。この日は10月30日です。イタリアのコロナ感染は、1日約2000人前後でした。日本の7倍位の検査数があるのでこのレベルだと感染率は未だ低い方だと思います。
コロナの影響からチェックインで時間が掛かると思い、出発3時間前にマルペンサに到着していました。カタールは、中東のハブ空港としてドバイと競争しています。カタール経由でアジア、アフリカへの航路を増やしています。
カタール航空のチェックインカウンターには既に列が出来ていました。チェックインの手続きが一人一人に非常に時間が掛かります。イタリアからカタール経由での日本行きは、日本国籍者は全く問題ありません。しかし、国籍に依っては書類が揃っていないとカタールでのトランジットが認められない国もある様です。(カタールから他の国へ)チェックインで登場拒否される人も見かけました。登場拒否の経験はありませんが、それに近い事は何度かあり、白熱した交渉を経験した事があります。だから、搭乗出来ない人の気持ちもわかります。大きな荷物を抱えて途方に暮れている様子でした。
出発は、定刻通りでした。カタール航空 ドーハ経由成田行きは、エアバスA350-1000です。エコノミークラスに搭乗しました。液晶や機材も新しい感じでした。
膝の前も結構余裕がありました。写真ではわかり難いですが、20cm以上の余裕はありました。(身長176cm。脚は長い方ではありませんが)
エンターテインメントは充実していますが、日本語吹き替えも字幕もなかったと思います。100チャンネル位はありそうでした。Wi-Fiも可能です。料金は、最初の1時間は無料でその後到着まで10EURO?だったと思います。(使ってないので憶えていません。)
食事は1回とスナックが1回でます。↑のビーフシチュー風ですが、とても美味しかったです。シートは広めだし食事も美味しい。”カタール航空、こりゃ、とてもいいな” この時点では、そんな印象でした。(食事は、がっつり食べる人には量的に少な目かもしれません。
ドーハの空港は非常に広く綺麗です。お店もレストランも全て開いていました。トランジット時間は1時間30分でした。乗り継ぎもスムーズでした。この後のドーハー成田間は、機材が古い感じでした。シートのピッチも前のA350-1000と比べると狭く、膝が前にぶつかり気味でした。11時間以上ありましたが、爆睡して気が付いた時は、着陸まで後2時間と言うところでした。簡単な朝食が出ます。(ソーセージとオムレツだったかな?)
成田到着です。10月31日現在、PCR検査ではなく検体検査を行っていました。PCR検査だと結果が出るまでに1日以上掛かっていましたが、検体検査だと到着‐検査‐結果待ち‐出口 で約2時間でした。通常だと到着から荷物をピックアップして1時間位は掛かりますので、それを考えると検査して結果まで、そして出るのに2時間は早いと思いました。この後は、公共交通機関は使用出来ない上に14日間の自主隔離があります。結果陰性の↑の紙をもらう際にそられの事と”毎日、メールで体調を聞きます”と言われました。”流石に日本は厳しいな”ってな感じですね。(メールが来たのは一度だけでした。笑)
ハイヤーだと自宅のある都内までは4万円~。ミラノー日本の往復チケット代金が約5万円と格安だったので、それを考えると、とても4万円のハイヤーは使う気にもなれません。さりとて、バスも電車も使えない。。。レンタカーも検討しましたが、成田空港の受付が夜20時が閉店でした。夕方に到着便でしたが、時間に余裕がないと無理だと思いレンタカーは諦めました。
事前に調べて予約をしておいたのですが、乗り合いのバンで都内まで4980円と言うのがありました。(羽田からだともっと安い様です。)それに乗って最寄りの駅まで行き、そこまで友達に迎えに来てもらいました。宿泊先は、これも事前にAIRBNBで予約した亀有のアパートです。12泊で約4万円位だっと思います。1泊2500円と掲載されていましたが、AIRBNBは、1泊少ないのですよね。そして、コミッションと清掃代を含めると結局は1泊辺り3500円位にはなっています。(AIRBNBの値段は、合計金額を宿泊日数で割って考えた方がいいです。)ま、それにしても1泊3500円なら安いと思っていました。それは、部屋に入るまでですね。(笑)
ドアを開けて先ず驚いたのが部屋の狭さ。(恐らく6畳より狭いと思います)部屋の大部分がベッドです。スーツケースを広げるスペースはありませんでした。ベッドのわきに小さなテーブルとクッション。入口からはいって直ぐの左右に小さなキッチンと風呂トイレ。小さなキッチンの隣に洗濯機その上に乾燥機。小さな間取りにぎっしり電化製品が設置されていました。テレビは、柱で固定されたところにありました。3500円と言う値段は、コロナ禍の為に客が少ないから特別価格だと思っていましたが、どうやらこれは相場だったんですよね。写真では、部屋は結構広めに見えました。斜めから広角レンズで撮ったのでしょうね。ホテルとかだと部屋の広さをちゃんと平米で記載されているので大体イメージが出来ますが、AIRBNBの物件の殆どが平米の記載がないのでわかりませんよね。予約時には選択肢が少なかったので仕方ないかなと思っています。一つだけ便利だったのは、亀有のアリオの直ぐ側だったので食事や買い物には便利でした。
12日間このアパートで暮し、その後、友達に実家まで送ってもらいました。イタリアで3月から5月までロックダウンがあり隔離生活(自宅から200m圏内。超えると罰金)を経験していたのですが、日本の場合、まわりの皆は普通に生活をしている中で自分だけ隔離をすると言うのは、僅か?14日間でも結構ストレスが溜まりました。何故、検査で陰性なのに更に14日間隔離をしないとならないのか?理解できませんね。検査をして陰性なわけですから、その辺りを歩いている人達より感染確率は低いわけですからね。
14日間の自主隔離を含めての日本滞在が終わり、ミラノへ戻ります。成田までは列車を使用しました。しかし、成田は遠いですね。行きと同じく3時間前に成田空港に到着しました。↑の様にガラガラです。”空港やってるのかな”ってな感じですよね。カタール航空のチェックインカウンターは既に列が出来ていました。
実は、ミラノ帰国日の1週間位前にカタール航空からメールが来ました。ビジネスクラスの特別価格オファーです。成田ードーハが約280€でドーハーミラノが700€位でした。成田ードーハの飛行時間が約12時間、ドーハーミラノは約5時間です。何で、飛行時間が短い成田ードーハが安いのか?もしかしたら、機材が古いのか? で、調べたところ、成田ードーハは、A350-1000でした。時間が長いのに安い、それも280€なら利用してみようかな、って思いアップグレードしました。条件としては、このアップグレードには空港のラウンジ使用やビジネスクラスの荷物(30kg2個)は含まれません。それでも、12時間の飛行時間と世界一のビジネスクラスシートと言う事を考えると280€は、とても魅力的だと思いました。(勿論、食事にも大きな期待がありました。)
成田空港のカタール航空チェックインカウンターは、やはりマルペンサと同じ様に1人1人が非常に時間が掛かっている様でした。ビジネスクラスのチェックインだったので列は無く、直ぐに手続きとなりましたが、大分手こずりました。”PCR検査の陰性証明はありますか” とか”そんなの聞いてないよ!陰性検査の結果は、日本到着時のものしかありません” ”イタリアへはなにしに”ってか、”イタリアに住んでいるのです”と。(イタリアは、10月31日時点、日本からの観光客も14日間自主隔離又は100時間であれば入国出来ます。)それにしても、チェックインに時間が掛かりました。
成田空港出発が夜間だった事もありますが、殆どの店が閉まっています。開いてるのは吉野家とコンビニ位だったと思います。夕方までだと数店舗開いているそうです。税関を抜けて中に入ると更にと言うか全て閉まっています。少し期待していたのですが、がっかりです。やっているのは飲み物の自販機だけです。そんな事だろうと思い、事前に吉野家で牛丼を食べて正解でした。何もすることもなく、見るものもなにもない、席に座って時間が経過するのをひたすら待つのも結構大変です。笑
漸く、搭乗時間が来ました。来る時と同様にガラガラです。因みにエコノミークラスでも隣はいないので楽です。カタール航空のビジネスクラス初搭乗で期待が膨らみます。シートは実に大きいです。コンパートメントを超えたセミ個室でした。各シートにドアがあり開閉します。
シートは完全にフラットになりベッドになります。食事が終わった段階で眠りたい人には、ベッドメーキングをしてくれます。現在、コロナ禍で出来ませんが、カップルの場合は隣同士でダブルベッドにもなりますし、4人なら向かい合いでの座席を作る事も出来ます。
液晶はかなり大き目です。
サイドもかなり余裕があります。ベッド脇の下には小物を入れるスペースがあり、そこにヘッドフォンとミネラルウォーターが入っていました。
アメニティーキッドも充実しています。ブランケットは、中綿でキルティングです。非常に温かったです。パジャマもありました。パジャマに着替えると心までホッとします。今まで、色々なairlineのビジネスクラスを利用した経験がありますが、シートは、カタール航空がやはり一番ですね。
エンターテイメントの中身はエコノミークラスと一緒でした。プログラムは100以上ありますが、やはり日本語吹き替えや日本語字幕はなかったようです。
搭乗して直ぐにシャンペンや飲み物のサービスがあります。その後、食事を聞いてきます。”食べたい時間に持ってくる”そんなサービスをしています。例えば、2時間後にお願いしますと言えば、2時間後に食事を持って来てくれます。
上は前菜のカニとイクラのサラダです。和風もありました。下は、メインのビーフのグリルです。どちらも見た目、大変美味しそうに見えますね。コロナ禍でなければ焼き立てパンを持ってくるそうですが、パンは袋に入った状態でした。
この食事をする前までは、”カタール航空は、なんて素晴らしいんだろう”って思っていました。しかし、食べてから大分気が変わりました。食事の味付け?味があいませんでした。前菜は、まずまずです(レモンが焼かれているのが意味わかりませんが)がメインのビーフのグリル、思わず残してしまいました。肉もパサパサ気味でしたし、和風ソースもダメでした。ビジネスクラスの食事もがっつり食べる系の方には少な目です。(足りない人は、新たに注文する事も可能だそうです。しかし、この味ではそう言う気持ちにもなれませんでした。)
この後、到着二時間前位に軽食を持って来てくれますが、やはり、それも・・・。
シートは、世界一でも、これなら、ANAやJALそしてシンガポールエアーの方が良いと思いました。ただ、280€プラスでこのシートであれば、かなり値打ちがありますね。でも、普段はやはりビジネスクラスの値段なわけですから、そこまで払ってこのレベルの食事(シートはNo.1ですが)で更に南周りと言うのは個人的にはあり得ませんね。
ミラノ到着後は、カオスでした。到着は、10月31日ですが、この時点でイタリアのコロナ感染者は毎日2万人を超えていました。入国税関の前に警察のチェックがあります。これは、機内にて渡される用紙に自己宣誓書を記載して渡す為です。自己宣誓書には、来た国に従って項目が異なります。日本からだと14日間の自主隔離と公共交通機関を使用しないところの項目にチェックを入れてサインをします。それを税関前の警察官に渡すわけですが、それに並ぶのが↑の写真です。ソーシャルディスタンスもなにもありませんね。割り込みが凄いです。イタリア人よりも第三国へ里帰り?して戻った来た人達が多かった印象です。到着から出るまでに約2時間かかりました。しかし、日本と異なり、並んで待つ時間に1時間30分以上で、警察と税関はあわせても5分も掛かりませんでした。殆どの人がバスや列車で飛行場から去って行きました。イタリアのコロナ終息はかなり先になる気がしますね。笑