イタリアでレストランを開業しよう

ミラノのファッションディストリクト お洒落なブティック、レストラン、クラブが集まる地域

世界中で日本食ブームが盛んになっています。嘗ては、海外の日本食と言うと日本食モドキが多く味も酷いものでしたが(外国人経営)、昨今では、味も大分よくなり、日本人以外の資本で大成功を収めているところも少なくありません。勿論、日系資本で成功されているところも多くあります。

ミラノは世界のファッションの中心地でもあります。ここで生まれるブランドは世界中で注目されます。ホテルやレストランもファッションと密接な関係にあります。世界中を魅了するブランドは、ホテルやレストランを手懸けています。

ヨーロッパ圏ですとロンドン、パリが日本食(日系)レストランの大きなマーケットです。どちらの街にも多くの日本食(日系)レストランがあります。しかし、この2つの街は物価が非常に高いです。ライセンス料や家賃は東京を遥かに上回ります。そして人件費も日本よりかなり高いです。ミラノは、この2つの街と比べると日本食のマーケットは発展途上です。しかし、物価も家賃もリーズナブルです。(ミラノの生活費は東京レベルです。)

欧州の主要都市では、日本と同じ感度で提供される日本食の単価は日本よりも割高で提供されます。それは人件費や材料費が高いと言うこともありますが、それ以上に本格的な日本食(ラーメンやうどん類も)には付加価値があるからです。ミラノで本格的なラーメンを食べるとなるとラーメンと餃子、ミネラルウォーターと席料で2500円~5000円程度(為替は変化します。)にはなります。夜(ディナー)和食であれば5,000円~50,000円。つまり、このレベルのお金(東京と比べても遥かに高い)を払ってでもお客さんは本格的な日本食レストランに来て頂けると言う事になります。

イタリアでレストランをオープンするには(日本在住者)

1.イタリアで会社設立 有限会社設立には代表者を含めて3名の登録が必要。内一名はイタリア在住者(日本人でも在留許可があれば可能)滞在許可書取得可能。将来的には永住権獲得も可能です。

2.会計士 会計士は会社設立から様々な面で必要であり最も重要な仕事のパートナーでもあります。ぼったくりもいるので信用のあるところと取り組みが大切です。

3.物件 物件探しはWEBにも掲載されています。地元の不動産屋が沢山あるので根気よく探すのが重要です。ミラノ市内だと賃貸だけではなく、ラインセスの売買も必要となります。市内では新規にレストランをオープンすることは無理だと思います。(新規にライセンスを発行してもらえない)従って、レストランだったところ又は運営中のレストランからライセンスを買う事になります。その価格は場所に依って大きく異なります。これが最も大きな出費となります。

*レストランだったところを買うのではなく、現在運営中のレストランを買われる事をお勧めします。その理由は、過去形の場合、不良個所を上辺だけ修理している場合が多いです。いざ購入してそのボロが剥がれてきます。買う前に修繕させる必要があります。又、近隣住民との問題、特に臭いに関する問題が出ているところもあります。訴訟問題にも発展するので、その辺りも契約前にしっかりとチェックする必要があります。

4.内装工事業者 イタリアのインテリアは世界的に評価が高い事から内装工事業者も沢山あります。こちらもぼったくりがあるので見積もりから注意が必要です。

5.労務士 従業員を雇用するのであれば給与や社会保障費、保険等の複雑な計算があります。これらは労務士が行います。相場が決まっているのでぼったくられる心配はあまりありません。(知らなければぼったくられます。)

6.経験者 (日本食であれば日本人がよいです。)イタリアでレストラン運営実務経験が2年以上ある人。レストランを営業するには、衛生管理や運営責任者が必要になります。イタリアで実務経験が2年(5年以内)あればその資格があります。相応の人物が居ない場合は、外食の衛生管理のコンサルタントと契約する必要があります。そのコンサルタントから資格を有料で借ります。コンサルタントとの契約の場合はレストランの衛生業務指導の契約を交わす場合もあります。(HACCP義務化) 商工会議者や警察への届け業務も行ってくれます。

7.スタッフ 求人サイト等で募集をかけます。シーズンにもよりますが、応募はあります。しかし、優秀な人材確保は至難の業です。

飽和状態の日本市場から今後益々有望なイタリア市場へ。今こそ、その機会です。