イタリア チップとサービス料

国に依ってチップが必要な国があります。アメリカのサービス業はチップが給与の一部と考えられています。アメリカのホテルやレストランではチップの催促をされた経験があります。荷物を運んでもらってチップ、部屋に案内されてチップ、タクシーを頼んでチップ、ドアをあけてもらってチップ、タクシー料金に追加のチップとチップだけでもかなりな額にになってしまいますよね。

イタリアではどうなのか? よく聞かれますが一般的にはチップは必要ありません。何か特別な事を頼んだり、ルームサービスを頼んだりと言う時にチップを少し渡す事はありますがそれ以外はありません。(連泊する際に枕銭に0.5~2€を置く事もありますね。これは全く個人の自由です。)

チップはありませんが、ホテルの宿泊者へ税金が加算されます。ホテルのグレードによって異なりますが、大体1泊で1~5€。

前置きが長くなりましたが、今回はイタリアのレストランのチップに関しての話です。基本的にイタリアのレストランではチップの支払いは必要ありません。レストランにはcopertoと言うのがあります。これは席料ですね。レストランのグレードによりますが、1~5€ 食事された料金に加算されます。大体のレストランではパン等が出されますが、それらは無料です。Copertoがあるから、それに含まれていると認識されている方もいる様ですが、それは違います。パンも何も出ないところもあります(日本食店やイタリアン以外のレストランでは何も出ないところも珍しくありません)、それでも、copertoは請求されます。copertoは各人に対して請求されます。例えば、4人でワンテーブルであれば4人分のcopertoが請求されます。

そこそこ高級なレストランで一人4€程度です。食事料金に対してのcopertoはアメリカのチップと比べると大分小さいです。アメリカではチップは従業員の給与の一部ですが、イタリアのcopertoは店の利益の一部になります。

チップ制度のある国から来られた人が、イタリアはチップ制度がないのでサービス料的なものは支払わないで良い、だからcopertoなるものも払わない、と勘違いされている方が時々います。copetro料金はメニューに記載されています。coperto料金は絶対に支払わなければならないものです。

全てのレストランと言うわけではありませんが、一般的に昼はcopertoを取らないところが多いです。(昼でも土日は請求するところが多い)

それと、稀にあるのですが、coperto 以外にサービス料を請求するところがあります。それらはメニューに記載されている筈なので注意が必要です。観光客が多い名所周辺はその手の店が多いので事前にgoogleのクチコミ等で調べた方が無難です。観光地でも人気店はその手の事はしません。メニューに記載されていれば支払わなければなりません、逆に記載されていなければ支払わなくても良いわけです。(小さな字で記載されている場合もありますので注意。グーグルの口コミで調べた方がいいです。

観光地に多いボッタクリ レストラン

酷いところだと、サービス料と席料とcopertoを請求するところがあります。但し、これもメニューに記載されていれば後の祭りです。メニューに記載されていないのにサービス料や席料を取られた場合はクレームをするべきです。(フィレンツェで一度経験がありました。会計する各客がもめているので気が付きましたが、後の祭りです。)

日本人がローマのレストランで10万円請求されたとかニュースに出た事が何度かありましたね。それはボッタクリです。イタリアはボッタクリがあるので要注意です。大体が、観光名所にあるレストラン(料理は不味い)(呼び込みしているところは要注意)。客に高いワインを売りつける、又は、言葉がわからないのを良いことに勝手に高いワインをあけてしまい、あなたがオーダーしたから開けた等と言う。請求書には食事代(食事代はメニューに記載されているのでボッタくれません。)ワイン代(超ぼったくり)、そして、サービス料と席料を20%とか取ります。

出来れば入る前のグーグルのクチコミで調べると良いです。

元々、非常に高い席料を取るカフェやレストランも多く存在します。例えば、ベネチアのサンマルコ広場、フィレンツェの中心街で景観の良いカフェ、ローマのスペイン階段やベネチア広場周辺 その様な場所のカフェはとても高い席料を追加するので要注意です。他でカフェを飲めば5€程度で済むところを、その様な場所だとカフェ一杯で20€取られる事も珍しくありません。これはボッタクリではありません。その様な景観の中でならこの値段でも良いと考える人も少なくないのです。観光地のカフェは席について飲むと席料が掛かります、しかし、立ち飲みであれば席料は掛かりません。ウエイターは大体、席に着くように案内しますが、しっかりと断れば問題ありません。しかし、観光に疲れたら、座って飲み物を飲みたいものですよね。そんな時は腹を決めて、ま、高くても今回はいいやと思って飲めば納得出来ると思います。気持ちの問題ですよね。